クソオヤジのやさしさ

僕は介護士として毎日働いている。介護士になって3年目そこそこ自分の技術にも自信がついてきた。まだまだ先輩たちには怒られるがそれでもひたすら我慢して今までやって来た。今日は入浴介助だ!心にそう言って張り切らないとバテてしまう。この時期の入浴介助は地獄のように汗をかく。一日に最低でも40人くらい入浴しなければならない、多いときは60人を越えることもある。その日は運良く46人しか入浴しなかった。だけど、滝のような汗と疲労で史上最高に帰りたい気持ちでいっぱいだった。入浴介助が終わり一段落するとお昼休憩になる。休憩場所に仲のいい人なんていないので車の中で食事をする。今日のおかずは揚げ物、トマト、野菜炒め、卵焼き、いつもと変わらぬメニューだ。それでも、一日の楽しみのひとつでもある。休憩の時間が終わり今度は食事介助が待っている。満腹のなか利用者様にご飯を食べていただく。食事介助は座ってご飯を食べていただくだけではなく誤嚥、誤飲などいろいろな事に注意して行っているため一番気を使う介助だ。食事介助の途中、僕はよそ見をしながら食べ物を利用者様の口の中に入れてしまう。利用者様はむせてしまった。僕は上司にひどく怒られ、怒鳴られた。僕は凄く落ち込んだ。上司にあんなに怒られたことはなかったからだ。仕事が終わり夜の19時。お腹が空いた僕はご飯を食べようとラーメン屋に入った。僕の行きつけのラーメン屋だ。ここのラーメンはほんとに美味しくこの辺りでも結構有名の店らしい。ただ店主の親父が口が悪く、態度もわるい。こんな日にあの店に行くのは少し気が引けたがあのラーメンがどうしても食べたくて店に入った。いつものように鬼の面みたいな店主が「今日は何にするんだよ」と言ってきた。僕はいつもの味噌ラーメンを頼み黙々と食べる。お会計をしようとするとまた店主が口を開いた。「いつもありがとな、今日は半額でいいわ」と。
僕は驚いて二秒くらい黙ってしまった。そのあと「ありがとうございます」といって店を出た。その時小さな幸せを感じました。いつもはストレス発散のために話し相手サービスを利用するのですが、それもしなくても気持ちよく眠れそうです。

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